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りじまと駄文 [ Tattiche ]

非公式CP注意!

りじまとです。
同志(勝手に言ってるだけですすみませんorz)のぺーさんに捧げますっ\(^o^)/
りじまと自体マイノリティだって、ま…負けな、い…!←

因みにタイトルの『tattiche』は伊語で『駆け引き』の意。全く駆け引きになってn(
 
普段鍵を掛けられて一般生徒が立ち入れないようにしてある温室で、今日もまた朝の授業をサボってしまおうと忍び込むとソコには既に先客が居た。
その人は顔を合わせたと同時にぽん、と頭に大きな手のひらを乗せてきて、思わず見張った目は地を見下ろすように下を向く。伏せてしまった顔をすぐに上げればいつも優雅な、悪い表現をすれば何か腹に溜めていそうな綺麗すぎる微笑を浮かべたその人は今日は何故だか珍しく自然な笑みを浮かべていてオレを見つめていた。

「…何するんです?」

「いや、キミもまだまだ子どもなのだと思ってね」

そうしたらその小生意気な性格とかも随分可愛いものだと思ったんだよ、と質問の答えにしては訳の分からない答えが返って来た。それはつまり、オレを子どもだと言いたいのか。確かに年齢からすればオレは18の子どもだが、この人からそれを言われるのは妙に癪に障るのは何故だろうか。
クスクスと楽しげに笑い声を零すその生易しい横っ面をひっぱたくか抓るか、或いはそのクルクルと緩い癖のある髪を力の限り引っ張るかなどしてやりたくなった。ぱしり、と乾いた小さな音を立てながら手を払い除ければその寸でで離されていた手。掠めたのは指先くらいだけだったようだ。ああなんて気に食わない!

「ふふ…やっぱりキミはそうやっていた方が可愛げがあるよ」

「…。オレ、こう見えて気はあまり長くない方なんですがね。いい加減ぶん殴られてェんですか?」

「これまた失礼…殴られる趣味はないから遠慮しておこう。しかしそんな風に反論をする辺り、やはりキミは子ど……年相応なようだね」

「成る程、アンタはそのいたいけな子どもを苛めるのがお好きなんですかい。趣味の悪い腐った頭ですねぇ」

「おや、誤解しないでくれるかな。これでも私は教職者なんだよ?大事な生徒相手にそんなことある筈がないよ」

「ああ確かに、アンタはそれでも教職者でしたね。胡散臭いことこの上ないですが」

「……………。」

「……………。」

「…すまなかった、気を害したのなら謝るよ」

「最初から害されてましたがね」

激しい舌戦の末、結局折れたのは向こうが先だった。
とは言えこれ見よがしに頭を緩く振られた後にさも仕方がないとばかりに謝られたとしても、全く持って誠意を感じないし寧ろイラッとした不快な感情を煽動されているのだが。
折角居心地の良い温室に来たと言うのに気分は急降下。熱帯を俄かに思わせる室温と漂う甘い芳香、そして濃く茂る草花たちの誘いに後ろ髪を引かれないでもないが、この人といるとまた喧しい諍いに転ばないとも限らない。ふ…っと息を吐き出すと冷静になり出した頭は思ったよりも簡単に割り切ることが出来、くるりと向けた背と返した踵はそのまま歩を出入り口に向かう。
それをどう取ったのか相手の方がその時にどんな顔をしていたのか、自分は知らない。ましてやいつもの余裕のある笑みが情けなく崩れ置き去りの子供めいた顔をしていたなんて、知る訳がない。

さくり、芝生の上を踏み締めた足元から鳴る小さな足音が奇妙な沈黙の帷にやけに響いた。

「折角来たのにもう行くのかい」

向けられたそれは問い掛けでない。確認。

「アンタと付き合うのもいい加減面倒なんでね」

大体居心地を悪くしたのはそっちでしょ、なんて素っ気ない返事に自覚はある。けれど素直になれなくて、本当ならこれくらいの相手、今までなら適当に往なしてかわすのも容易い筈なのにこうしてすぐに憎まれ口を叩くのは俺がこの人をーーー

「…」

「…」

「中川君」

不意の、柔らかな声。

「…なんです?」

身構えた自分が馬鹿らしくて思わず問い直す。するとくす…と小さな笑みがドアに掛けた手と同時に零れる。

「またおいで。」

「…っ…別にアンタに会いに来る訳じゃありませんから。オレは」

「分かっているよ。ただ子供である内くらいは『逃げ場』のひとつ、あっても構わないと私はそう思っているだけだから。だからもし、君が辛くなったら此処に来なさい」

ーーー歓迎するよ。私も、此処の草花も。



そんな、なんて卑怯な言い方。
そんな風に柔らかく、穏やかに諭すように言われたら。アンタを嫌いなオレでいられなくなるじゃないか。
他人の中にそっと踏み込むのはいい、それはまるで頑丈な鍵を開けるように、駆け引きのようだから。でも自分を暴かれるのは嫌だ、自分の中にある複雑な雁字搦めの内側は記憶が入り混じりいっそ醜いから、それを見られたくないから。見透かすようなこの人の目が、染み込む声が、オレを捕まえる。オレの真実を知るかのように。(気持ちが悪い)(でも)

それが嬉しい、だなんて。



「ーーー…馬鹿なこと言ってないで、たまには真面目に仕事したらどうです。理事長」

この時アンタがどんな顔をしてたのかも、この時オレがどんな顔をしてたのかも、オレ達は互いに知らない。
振り向かないまま最後まで可愛げのない素振りをしたオレはそれだけ言うと漸くと言うべきか、ドアを押し開けて温室の蒸れた空気とはまた違う涼やかな空気に頬を撫でさせた。

ただ、無意識に笑みを口元に乗せて。





「…でも、気が向いたらまた来てあげますよ」

アンタがそんなにまでオレに会いたいのなら。叶えてやるのが人の情ってモンでしょう?

ねえ、理事長さん。
 
プロフィール

小見

Author:小見
御米と書いておこめと読みます。
♀/1215生まれ/犬猫好き。
STEAL!の明日叶ちんに心を盗まれました。(@カリ○ストロ)明日叶ちんはグリフ全体の嫁。二年生トリオ(別名・明日叶サンド)と三年生ドSコンビも好き。キャラ単では慧と眞鳥さんとディオが贔屓目です。
ついったーさんを始めたので最近はもっぱらそっちで原稿と仕事の傍らくっちゃべってます。フォロー歓迎です^^

尚、当サイトではディオと慧のCPは絶対NGとなっておりますのでご注意ください。明日叶受け以外では理事長と眞鳥さん、眞鳥さんと桐生さん、興さんとヒロなんかが許容範囲内となっていますが、自発的には書きません。あくまで精神的な繋がり推奨です。
サイトの根底としては基本的にメンバー(+理事長)→明日叶です。総受け萌えなので。
こんなサイトですが宜しくお願いします。

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